CLUMN
1997年に結成されて以来、20年以上にわたって日本を代表するトップアイドルグループとして活躍している「モーニング娘。」。日本のみならず世界中に多くのファンがいます。
「モーニング娘。」の「生みの親」が元シャ乱Qのつんく♂さんであることは有名ですが、もう一人「育ての親」と言われている女性がいることをご存じでしょうか?
その女性の名前は「夏まゆみ」といいます。夏まゆみ先生はモーニング娘。をはじめ数々のアーティストのダンスを手がけており、日本のダンスシーンを語るうえで欠かせない存在です。
今回は夏まゆみ先生の経歴・プロフィールや手がけたアーティストについて、そしてモーニング娘。との関わりについてご紹介します!
夏まゆみ先生のプロフィールは以下の通りです 。
夏まゆみ先生は1962年に神奈川県に生まれました。
家族で夕食を食べ終えた後、父親が母親をダンスに誘うのが日常という家庭に育ちました。また、幼いころにアメリカのダンス番組『ソウル・トレイン』に夢中となり、毎日踊っていたともいいます。
そんな夏まゆみ先生は、高校卒業後に語学留学したイギリスで本格的にダンスの魅力に取りつかれ、世界各地を旅してオールジャンルのダンスを学びました。
しかし、あるとき見かけたダンサーのスタイルの良さに衝撃を受け「ダンスはかっこいい人がやるものなんだ…」とダンスの道をあきらめてしまいました。
その後、貿易会社に就職し普通のOLとして働きます。
貿易会社に入社して2年がたったある日、向かいのビルにあるダンススタジオの光景が目に入ったそう。
その瞬間「ここなら私も踊れるかもしれない!」と心動かされたことがきっかけで、ダンスへの情熱に再び火がついたのでした。 ダンスと再会を果たした後の夏まゆみ先生の活躍は以下の通りです。
夏まゆみ先生がこれまで振り付けを担当したアーティストは200組以上。また、200万人以上もの人にダンスを指導してきました。 現在も日本を代表する振付師・ダンス指導者として第一線で活躍し続けています。
先ほど夏まゆみ先生がダンスの振り付けを担当したアーティストは200組以上と述べました。ここからは、その中でも特に有名な3組のアーティストと代表楽曲についてご紹介します!
「吉本印天然素材」(略称:天素)は吉本興業の若手お笑い芸人たちによって結成され、1990年代に大人気となったダンスユニットです。
メンバーは「ナインティナイン」や「雨上がり決死隊」「FUJIWARA」など後に大ブレークする芸人たちばかり!
ダンステクニックでも注目された「ナインティナイン」の岡村さんの原点ともいえるユニットです。
『NO LIMIT』(ベルギーの「2unlimited」の楽曲)のダンスは「天素」を代表するパフォーマンスとしてお馴染みで、現在でもテレビで踊る姿を見ることもあります。
「天素」の振り付けの仕事は夏まゆみ先生にとって「振付師:夏まゆみ」とクレジットされた最初の仕事だったそう。 ダンスに熱心ではなかったメンバーたちを、真剣にダンスに向き合わせるために悪戦苦闘した経験が、その後のダンス指導の糧になったといいます。
「モーニング娘。」は元シャ乱Qのつんく♂さんがプロデュースしているアイドルユニットです。
夏まゆみ先生は立ち上げ当初から「モーニング娘。」に関わっており、彼女たちが日本を代表するアイドルユニットになるために大きく貢献しています。
最も売れた楽曲『LOVEマシーン』の振り付けも夏まゆみ先生が担当したもので、特徴的な振り付けは大きな話題になりました。
当時はとても多忙で、1日に5~6曲の振り付けを作るなんてことは日常茶飯事だったそう。
「モーニング娘。」に密着したテレビ東京の番組『ASAYAN』ではメンバーを厳しく叱り泣かすことがお約束になっていたことから「鬼コーチ」としてのイメージが一般に広まっています。
しかし、たまたま厳しくした場面が放送に使われただけで、メンバーたちとは気さくに付き合っていました。現在でも「モーニング娘。」のメンバーたちからは恩師として慕われています。
もう一つの国民的アイドルグループ「AKB48」も夏まゆみ先生が育成に情熱を注いだグループです。
夏まゆみ先生は「AKB48」の結成から約2年間にわたって、秋葉原の専用劇場のステージデザインや歌のパート割、MCの台本も作成していました。
ダンスでは、彼女たちのメジャーデビュー曲『会いたかった』の振り付けを手がけています。『会いたかった』はリリース後60週にわたってチャートインし続け、今も「AKB48」の代表曲として根強い人気がある楽曲です。
「AKB48」の結成当時からのメンバーで、センターとして活躍した前田敦子さんをオーディションで採用し、徹底的に育てたのも夏まゆみ先生の功績といえるでしょう。
数多くのアーティストと関わってきた夏まゆみ先生ですが、その中でも「モーニング娘。」とは特別な関係があります。
「モーニング娘。」の振付師として『LOVEマシーン』や『恋のダンスサイト』『恋愛レボリューション21』をはじめとした、ほとんどの楽曲の振り付けを手がけました。
テレビ東京のオーディション番組『ASAYAN』の影響で、厳しい面だけがクローズアップされてしまいましたが、実際はメンバーのフォローも怠らず情熱と優しさをもって「モーニング娘。」を育ててきたのです。
当時のメンバーからは「生みの親はつんく♂さん、育ての親は夏まゆみ先生」と言われており、信頼されていることがうかがえます。
また、夏まゆみ先生自身も「モーニング娘。」に対して「彼女たちは私にとって尊敬に値する人材です。あの過酷な環境に耐え抜いて活動を続け、今尚歌い、舞っていますから」と語っています。
「モーニング娘。」のメンバーたちと夏まゆみ先生は、お互いに特別な存在だと認め合っていることがわかりますね!
引用:amazon
「モーニング娘。」や「AKB48」といった日本を代表する国民的アイドルたちを指導してきた夏まゆみ先生が「No.1の才能」と賞賛を惜しまない人物がいます。
それは「モーニング娘。」の第3期メンバーとして加入した後藤真希さんです。
オーデションで当時13歳の後藤真希さんを初めて見た時の印象を、夏まゆみ先生はこう語っています。
「とにかく1人だけオーディション時からズバ抜けていた。彼女の場合は“原石”ですらなかった。」
夏まゆみ先生が評価したのは、後藤真希さんのダンスの技術や歌唱力だけではありませんでした。
土壇場での集中力や精神的なタフさ、何よりも絶対に成功してやるというハングリーさが抜きん出ていたといいます。
後藤真希さんは第3期メンバーとして「モーニング娘。」に加入したため、他のメンバーよりも覚えることが多く、必死で練習しても振り付けを覚えられずに自宅に帰ることもざらでした。
しかし、翌日のレッスンでは振り付けを完璧に仕上げて来ていたそう。後藤真希さんはハードなレッスンの後も自宅で自主練習を重ねていたのでした。
夏まゆみ先生の見立て通り、後藤真希さんは『LOVEマシーン』でセンターのポジションを獲得すると、持ち前のハングリーさでまたたく間に「モーニング娘。」の中心メンバーまで上り詰めたのでした。
夏まゆみ先生の経歴や「モーニング娘。」との関わりについて紹介しました。
「モーニング娘。」や「AKB48」など数多くのアーティストの振り付けやダンス指導を手がけ、日本のポップカルチャーに大きな足跡を残している夏まゆみ先生。
現在もダンス指導に情熱を捧げており、一般の方でも夏まゆみ先生から直接レッスンを受けることができます! レッスンの詳細は夏まゆみ先生のブログで公開されていますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
夏まゆみ先生の公式ブログ「ありがとうを言いたくて」oDoriでは、日本のダンス業界の活性化のため、若手ダンサーにフォーカスしたグループを立ち上げました。当社は98%以上のダンサーの収入が年収200万円以下という社会問題に対して、課題意識を持っており、解決したいと心から願っています。その為、バックダンサー、振付制作の案件紹介はもちろんのこと、ダンサーの特性を活かせる様々な業務のご紹介を行っております。