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コラム

ロックダンスとは?特徴や歴史、基本の動き・ステップを解説

2023.12.25
ダンサー
ロックダンス

ストリートダンスのジャンルの1つであるロックダンスは、ロックと呼ばれる静止する動きと手を回転させる動きが印象的なダンスです。有名なアーティストのPVやバックダンスでも見られるジャンルなので、ご存じの方は多いでしょう。

今回は、ロックダンスの特徴や歴史、基本の動きなどを紹介します。ロックダンスの魅力が詰まった内容なので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

ロックダンスとは?

ロックダンスとは

ロックダンスとは、ストリートダンスのジャンルの1つです。ロッキンやロッキングと呼ばれることもあります。ロックは英語でLockと表記し、鍵をロックするように静止する動きが特徴的なダンスであることが由来です。

ロックダンスは、ジャニーズやKPOPアーティストの振付にもよく使われる動きです。子どもから大人まで幅広い年齢層に愛されるジャンルと言えます。

ロックダンス誕生の歴史

ロックダンスは、1970年代にアメリカのドン・キャンベルという人が作り出したジャンルです。アメリカで流行っていたファンキーチキンというダンスが上手く踊れなかったドン・キャンベルが、練習中に生み出したのがロックダンスです。ダンスを分けて静止する方法で練習していた際、偶然にもロックの動きが生まれました。

ドン・キャンベルは、ダンスチームを組み、サタデーナイトライブに出演するなど徐々に人気者に。1971年に始まったソウルトレインというダンス音楽番組が流行りだすと、ロックダンスの人気も一気に加速していきました。

ロックダンスとヒップホップダンスの違い

ロックダンスの動きは、ヒップホップダンスの振付として出てくることもありますが、両者の動きには大きな違いがあります。

ヒップホップダンスはダウンのリズムをメインに動きが構成されていますが、基本的にロックダンスはアップのリズムと静止を組み合わせたダンスです。

時代の変化に合わせ、ジャンルの幅を広げてきたヒップホップダンスに対して、ロックダンスは、昔から変わらない基本となる動きをベースに構成されているのも大きな違いと言えます。

ロックダンスで世界一に輝いた日本人は?

ダンスの世界大会と言えば、JUSTE DEBOUTやUK B-boy CHAMPIONSHIPS。プロダンサーなら誰もが夢見る大舞台ではないでしょうか?

上記の大会において、ロックダンスで世界一に輝いた日本人には、個人の部だとYOSHIEさん(Be Bop Crew)やKENZOさん(DA PUMP)などダンサーなら知らない人はいないであろう著名人が挙げられます。チームだとHilty & BoschやGo Go Brothersが有名です。

ロックダンスの特徴的な動き【主な技一覧】

ロックダンスの特徴的な動き

ロックダンスの動きのうち特徴的なものをいくつか紹介します。ロックダンスは、決まった動きの繰り返しが多いジャンルです。技のポイントや豆知識も解説しているので、ぜひご参考ください。

トゥエル

ロックダンスの中で最もよく使う動きが、トゥエルです。手をくるっとまわしながら顔周辺まで腕を持ち上げるような動作を指します。

簡単そうに見えて繰り返すのは意外と辛いトゥエル。16ビートを刻みながら、リラックスした状態で長時間続けることができるかどうかがポイントです。

手首の力を抜いて腕を持ち上げた反動で手首が返ってくるようになれば、コツをつかんだ証拠です。

ロック

ロックダンスにおける静止の動きをロックと言います。トゥエルと組み合わせて使うことが多い動きです。

肘を前に出し、身体を斜め前に倒した体勢で静止します。ロックをカッコよく取り入れるポイントは、とにかく完全に静止することです。動いている状態から急に止まるにはある程度の筋肉が必要なので、ロックダンスの上達には筋トレも効果的です。

トゥエルなど激しい動きの合間にいかにカッコよくロックを入れられるかどうかがロックダンスを楽しむ醍醐味でもあります。

ポイント

腕を伸ばして指を指す動きをポイントといいます。ロックダンスを知らない人でも見たことのある動きではないでしょうか?

ポイントには様々な形がありますが、ロックやジャンプをする際にポイントも合わせて行うことも多いです。ポイントには、肘を伸ばし切らないことや指を指した後は通ってきた道を帰るように腕を戻すことなどのコツがあります。上手い下手が分かれやすいポイントですが、コツを覚えれば一気にロックダンスが上手く見える技です。

ペイシング

ペイシングはリズムを取るために行うことも多い動きで、ドラムともいいます。腰の横あたりで、手でドアをを軽くノックするような動きです。ロックダンスの基礎練習において、必ず使う動きでもあります。

ペイシングは、しっかりとリズムにのることができていれば簡単でしょう。逆に言うと、ペイシングができてこそロックダンスをカッコよく踊れます。早い曲でもこなせるように練習すると良いでしょう。

ファイブ

ファイブは、手をクラップする動きを指します。コミュニケーションのハイタッチからうまれた動きで、ギビングファイブともいいます。手首のスナップをしっかりときかせるのがポイントです。

相手を称える意味を持つファイブは、姿勢をやや低くして行うことが多い動きです。ポイント同様、激しい動きの合間に挟んで、静と動を楽しみます。

スクービードゥー

スクービードゥーは片足をキックし、足を入れ替え、反対の足を上げながら着地する動きです。

「スクービードゥー」というコミカルな犬のアニメをご存じでしょうか?ロックダンスの技の1つであるスクービードゥーは、映画「スクービードゥー」の犬の動きから由来しています。

スクービードゥーはロックダンス初心者の方だと難しそうに感じるかもしれませんが、技と技の間に使いやすくとても便利な動きでもあります。

キックウォーク

キックウォークは、その名の通り、キックして歩く様な動きを指します。片足でキックした後、もう片方の膝を上げ、下ろしながら両膝を外に開きます。

ロックダンスでは、移動するような振付があまりないのですが、キックウォークを使えば踊りながら移動することも可能です。非常に使い勝手の良い技で、別名をピンプウォークといいます。

ロックダンスの基本的なリズム・ステップ

ロックダンスの基本的なリズム・ステップ

ロックダンスで使う基本的なリズムやステップを紹介します。ロックダンスを練習する前に身体に入れ込んでほしい動きやノリです。ロックダンスの基礎練習に、ぜひお役立てください。

リズムに合わせて体を上に動かす「アップのリズム」が基本

ロックダンスでは基本的にアップのリズムを使います。音楽に合わせて身体を上に動かしてリズムを取るということです。アップのリズムを常に取りながら、先程ご紹介した技を組み合わせて踊ります。

ヒップホップではダウンといって下にリズムをとることが多いので、その逆だと考えると分かりやすいでしょう。速い曲でアップし続けるのは意外としんどいので、継続的な基礎練習が必要です。

ダンスのステップ・動きは「アイソレーション」が基本

あらゆるダンスの基本はアイソレーションです。ロックダンスも例外ではありません。アイソレーションは、身体を部分的に動かす練習を指します。

ジャズダンスのようなしなやかな動きを求められることは少ないロックダンスですが、静と動を繰り返す動きにアイソレーションは活かされます。身体を部分的に静止させたり、部分的に動かすといったことができるようになれば、ロックダンスは一気に上手くなります。

ロックダンスで評判の有名人

ロックダンスで評判の有名人

ロックダンスがうまいと評判の有名人を紹介します。基本となるロックダンスの動きから難しい振付はもちろん、観客を魅了する独創性を持っているダンサーばかりです。ぜひご参考ください。

KENZO(DA PUMP)

ダンスが好きならDA PUMPを知らない方はいないでしょう。中でもKENZOさんはダンスの世界大会で8年連続優勝という偉業を成し遂げたダンサーです。ロックダンスとブレイキンを得意としています。

KENZOさんはDA PUMPの活動だけでなく、ダンサーとしてイベントにゲスト出演したり、振付師や審査員としても活躍しています。

中務裕太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)

GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーとして活躍する中務祐太さん。ロックダンスの腕前は、世界レベルのダンサーのHilty & Boschと並んでも引けを取らないほどです。

EXILEファミリーはヒップホップのイメージが強いので、中務さんはロックダンスを踊れる貴重なメンバー。ノリが良くいじられキャラのイメージがある中務さんですが、ロックダンスの腕前は抜群です。

中居正広(SMAP)

中居さんは今やバラエティー番組の司会のイメージが強く愛されキャラな存在です。しかし、ロックダンスと言えば、中居正広さんの名前を挙げる方は少なくありません。

元々、SMAPの中でもダンスが一番上手いと言われていた中居さん。ロックダンスもキレが良く、インパクトの強い動きを見せてくれます。現在50歳を超える中居さんですが、キレの良さは顕在だと言われています。

クリス・ブラウン

ヒップホップやR&Bジャンルにおいて爆発的な人気を放つのがクリス・ブラウンです。ダンスシーンでもたびたび彼の曲を耳にするのではないでしょうか?

歌唱力やファッションセンスに定評のあるクリスですが、実はダンスのスキルもとても高いです。中でもロックダンスやポップダンスは、ダンサー顔負けの実力を持っています。

大西流星(なにわ男子)

フレッシュでパワフルなロックダンスを見せてくれるのは、なにわ男子の大西流星さんです。大西流星さんは幼少期の頃からロックダンスを踊る動画が出回っていますが、キレの良いダンスが印象的です。

良い意味で癖がなく、爽やかにロックダンスを踊る大西流星さんは次世代の期待の星ではないでしょうか?

ロックダンスの定番曲おすすめ5選

ロックダンスを踊るのにおすすめの定番曲を紹介します。ロックダンスが好きな人なら一度は聴いたことがあるだろう曲ばかりです。思わずビートを刻みたくなる選曲だと思うので、ぜひ聴いてみてください。

1. Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine|James Brown

ロックダンスが好きなら一度は聴いたことがあるだろうGet Up。James Brownの名曲です。ゆったりとした曲調なので、初心者でも比較的練習しやすい曲の1と言えます。

James BrownはバラードやR&Bからファンキーな楽曲まで歌えるシンガーなのですが、やはりロックのイメージが強く残っています。ロックダンスを練習したい方におすすめしたいアーティストです。

2.How Gee|Black Machine

How GeeはHIPHOPが好きな方や、ロックダンスにHIPHOPの振付もミックスしたい場合におすすめです。イントロ部分がとても印象的な1曲です。

抑揚のある激しい曲の前後にも使いやすいので、MCがトーク中のバックミュージックとして使われることもあります。ロックダンスのイベント中に高確率で流れる音楽です。

3. Jungle Boogie|Kool And The Gang

ゆっくりした音楽でじっくり練習したい人におすすめなのが、Jungle Boogieです。Kool And The Gangは、1970年代から1980年代に大ヒットしたアーティストで、マドンナやジャネット・ジャクソンにも影響を与えたと言われています。

速い曲に飽きてきたロックダンサーにもぜひおすすめしたいムードある1曲です。

4. Obstruction|Naoki Sato

Obstructionはダンサーでなくても聴いたことがあるのではないでしょうか?ドラマ「WATER BOYS」で使われていた曲です。楽しい気持ちになれる1曲なので、ドラマでも、ちょっとおもしろいハプニングが起きるシーンなどで流れていました。

テンポが良く踊りやすい曲なので、ロックダンス初心者の方にもおすすめです。

5. Big Breakdown|Hans & Candy Dulfer

Big Breakdownは、テンポが速く、盛り上がること間違いなしの1曲です。Hans & Candy Dulferは親子奏者であり、両者ともにロックダンサーに好まれるアーティストです。

ロックダンスに使えそうな曲を多く出しているHans & Candy Dulfer。ノリノリで踊りたい方はぜひチェックしてみてください。

ロックダンスの基礎が学べる練習動画3選

ロックダンスの練習におすすめの動画を3本ご紹介します。なかなかレッスンを受けにいけないという方は、動画を使った独学がおすすめです。初心者にもわかりやすい動画ばかりなので、ぜひチェックしてみてください。

【知らないとヤバい】ロックダンスの基礎 20選【ダンス初心者】|hirokoboogie

チャンネル登録者数1.31万人を誇るhirokoboogieさんのYOUTUBEチャンネルでは、かなり本格的にロックダンスを学ぶことができます。今回おすすめしたいのは、簡単なロックダンスの技を20個紹介してくれている動画です。

ロックダンス初心者の方は、まずはロックダンスにどんな動きがあるのかを視覚的に捉えるのがおすすめ。少し慣れてきた方も20個の技ができるか確認してみてはいかがでしょうか?

【ダンス初心者】LOCK DANCEの基礎練が出来る動画!!腕編。|hirokoboogie

先程と同じくhirokoboogieさんの動画です。ロックダンスの要ともいえる腕にフォーカスして練習できます。

動画内では、今回ご紹介したトゥエルやロック、ペイシングなどが登場します。腕の動きが上手くなると一気にロック中級者になれるので、ぜひチェックしてみてください。

【ロックダンス 技 一覧】絶対役立つ保存版!世界中のダンサーから集めた60ステップ|むーちゃんねる

チャンネル登録者数7.25万人のむーちゃんねるからは、なんと60ステップを収めた動画を紹介します。少し踊れるようになってきた方なら、動画を見ながらステップを踏めるはず。ダンスバトルに興味がある方、ステップのレパートリーを増やしたい方にもおすすめしたい動画です。

ロックダンス初心者ならダンス教室に通う選択肢も!

ロックダンスは激しい動きと静止を組み合わせ、動きの強弱や技のタイミングを楽しむジャンルです。また、ロックダンスはカッコよく踊れるようになるのに、ある程度の練習期間が必要なダンスでもあります。

基礎を正しく覚えるためにも、初心者のうちはダンス教室に通うのがおすすめです。老若男女問わず楽しめるジャンルであるロックダンスをマスターして、ソウルやディスコミュージックをより楽しめると良いですね。

不安定なダンサー生活に終止符を

oDoriでは、日本のダンス業界の活性化のため、若手ダンサーにフォーカスしたグループを立ち上げました。当社は98%以上のダンサーの収入が年収200万円以下という社会問題に対して、課題意識を持っており、解決したいと心から願っています。その為、バックダンサー、振付制作の案件紹介はもちろんのこと、ダンサーの特性を活かせる様々な業務のご紹介を行っております。